WEshevaの日常のあれこれ

平凡な日常の中で気になったことを書いています

グランメゾン東京について考えてみる

いやー、また久しぶりの投稿になっちゃいましたね。まあ、誰も待ってないとは思いますが、なんか書きたいことがほとんどなくて、あと、忙しいのもあって、結構滞っちゃいました



じゃあ、何が書きたくなったかっていうと、ドラマの「グランメゾン東京」についてです。俺、木村拓哉のドラマって、多分ほとんど観てきたんですけど、やっぱり相変わらず面白いな!!これが言いたかった笑


視聴率は、最初は12%程度で、2話目も13%程度だったみたいですけど、内容とか完成度とかはとても高いなって思います。もちろん、演技力の面も含めてですけど。最近のドラマって、つまらないものが多くて全然観てなかったんですけど、久しぶりにキムタクが主役なんで、絶対観ようと思ってたんですよね。


大体ドラマって、観る前から、予告編で内容とか完成度とかが想像できますよね。予告編って、結局、そのドラマの肝となる部分だったり、印象的な部分を抽出して見せているわけなので、それだけでそのドラマの良し悪しが分かるわけです。俳優たちの演技力とか、カメラワーク等の演出の完成度の高さとかも知ることが出来ますし。予告編の時点で面白くなさそうって思ったら、それはやっぱり面白くないんです。だって、そのドラマの最高の部分を見せているにもかかわらず、面白くないわけだから。


で、グランメゾン東京は面白そうだったんですよ。でも、実際はちょっと期待外れなドラマもあったりするんですが、今回は期待以上でしたね。内容については、予告編だけでは想像できない部分もあって、俺は、もっとキムタクが、バンバン料理人のトップとして、周りを引っ張っていく役なのかなと思ってたんですよ。例えるなら、江口洋介が、6年前に今のキムタクと同い年ぐらいで主役をやっていたフジテレビの「dinner」的な感じのドラマかと思ってたんですね。でも、それは最初の部分だけで、物語自体は、落ちぶれたところからの再起だったり、今は周りから馬鹿にされているけど、それを見返していくっていう逆転系(?)のドラマでした。まあ、実際には、料理については完璧に追求するあまり、周りにも完璧を求めすぎて煙たがられるっていう主役のキャラ付けは「dinner」とほぼ同じでしたけど笑


このドラマの秀逸なのは、やっぱり無駄がないってことですかね。俺は、あまり無駄のあるドラマは好きじゃないんですよ。って、みんなそうでしょうけどね。でも、最近のドラマって、結構無駄が多すぎるんですよね。なんか無駄に登場人物の独白を入れたり、無駄に過去の自分語りをしたり、無駄にシリアスにしたりね笑
結局、統一性がなかったりスピード感がないドラマが多いんですよ。統一性っていうのは、シリアスなドラマなら、とことんシリアスにしなきゃいけないし、コメディなら、とことんコメディにするっていうことです。もちろん混ざっていてもいいんですが、切り替えをはっきりしないと、しらけちゃいますしね。スピード感がないっていうのは、さっき言った無駄な部分が多いっていうのとほぼ同じです。物語の切り替わりの部分で無駄に登場人物の独白とか思いを伝える部分が長くて、次の展開に進むのが遅かったり、状況を説明するためのシーンを無駄に入れちゃったりして冗長になったりするドラマが本当に多い多い笑


昔の90年代のドラマは、シリアスなドラマが今より多かったと思いますが、とても完成度が高かったような気がします。俺に90年代の記憶はほとんどないですけど笑
でも、最近はシリアス系のドラマはめっきり減っちゃった気はします。なんか、人の奥底を描くようなドラマは本当に少ないし、ってか、ほぼゼロかもしれないですね。今どきの人に受けるのはコメディ系のドラマとかがいいんでしょ、ってな感じで軽く観れるようなドラマばっかりですよね。なんか攻めてないんですよ。人の日常を表面的にただなぞったような質の低いドラマでは観る価値がないんですけどね。最近で言えば、去年やってたブラックペアンなんかはシリアス系で良かったですけど、1年以上も前ですからね。


話逸れましたね。グランメゾン東京は別にシリアス系ではないので。さっきも言いましたが、このドラマは逆転系(?)のドラマですかね。表現の仕方がわからないですけど。でも、結局何系とかはどうでもよくて、完成度の高いドラマに共通するのは、やっぱり人の奥底にあるものを思い起こさせるドラマなんですよね。哲学になっちゃうので、何が人の奥底とは言えないけど、人はいつも、自分とは何か、って考えてますよね。その部分を描けるかどうかなんですよ。まあ、死を目前にした人を描くのが一番簡単なのかもしれないけど、そうでなくても、人が誰しも持つ自己肯定感あるいは自己否定の部分を描くために、をテーマにしたり、成功譚的アメリカンドリーム的な作品を作ったり、逆に転落人生を描いたりするのもありですよね。そのストーリーを観た視聴者が自分の在り方を見つめる契機にできるドラマが優れたドラマなんです。


でも、そのことをテーマにしたドラマなんてごまんとありますよね。じゃあ、何が違うのかって言えば、やっぱり、脚本演出、そして演技力なんですよ。脚本は言わずもがなですけど、演出についていえば、さっきずっと言ってた無駄な部分を極力省けてるかどうか、そして、カメラワークの質ですよね。俺もカメラワークについてはなかなか見方が分からないんですけど、でも、そこでアップにする必要あるのか?、とか、そこで俯瞰にする必要があるのか?とか、結構疑問に思うドラマもあるじゃないですか。カメラ自体の質もあるとは思いますけど。


そして、一番気にしているのは、俳優たちの演技力です。やっぱりここが大事ですよ。まあ、演出とか脚本があまりに良すぎて、演技力が悪くても何とかなる作品もあるんですけど、演技力があれば、その作品の質が上がるのは間違いないです。グランメゾン東京に関して言えば、玉森裕太以外は、みんな演技上手いです。玉森は主役を任される作品もあるんですが、いつもちょっと役に入り切れてない感じがします。もしかしたら、演じることについて考えすぎてるのかもしれないですけどね。俺はいつも勝手に、俳優の演技力を5段階評価する癖があるんですが、彼はいつも2.5ぐらいです。3は良くも悪くもないっていう評価ですけど、そこにも届いていないですね。声がまだ台本上のセリフをそのまま読んでいる感じの時があるんですよね。棒読みっていうほどではないけど、感情がこもっていないっていうかね。多分、ジャニーズの力がなければ、そもそもキャスティングされてないかもしれないですね。


悪く言い過ぎましたが、2.5さえ届いていない役者も多いので、玉森はまだましな方です。でも、主役を演じるには、絶対荷が重いです。まあ、彼のことは置いといて、他の出演者たちについてです。まあ、メインはキムタクですが、脇を固める沢村一樹鈴木京香及川光博は、当然上手いです。5段階で言えば、4.5ぐらいですかね。5完璧な演技に対しての評価なので、ちょっとなかなかそんな俳優はいないかなと思います。尾上菊之助手塚とおるも上手いですね。4ぐらいかな。 朝倉あきとか、寛一郎吉谷彩子まあまあ上手いです。3.5ぐらいかな。筧一郎3かもしれないですが。何を基準にしているかって言えば、まあ、声の抑揚とか、表情・しぐさですかね。抑揚がないってことは、役に入り切れてないってことです。表情・しぐさは形なので、何とかごまかせる部分もありますが、声は嘘つけないですよね。だから、一番見るべきはなのかなとは思いますけどね。まあ、この評価基準については、いつかまた別の記事で詳しく触れられたらとは思います。0.5の部分って何なのか、とかね笑


で、肝心のメインのキムタクなんですが、俺は4.5ぐらいの評価をつけてもいいと思います。ずっと上から目線ですみませんが、結構キムタクの演技って酷評されること多いじゃないですか。でも実際には、役に左右されることはあれど、みんなが思っているより演技力は高いと思います。さっきの評価基準で言えば、今回の役については、声の抑揚なんて、役そのままのイメージで表現できていますよね。まあ、今回は役に恵まれたのかもしれないですが、そもそもキムタクだけが批判の的になるのは不公平な部分もあります。彼は視聴率オバケドラマの主役であり続けた俳優です。「HERO」ぐらいまでは、大して演技力は高くなかったんですが、それでも流行りましたし、そのときに強烈に植え付けられた主役キムタクのイメージが今でも残っているんだと思います。当時、キムタクが演じる主人公は、どの作品も、キムタクらしさという部分が存分に発揮されていたので、後々、彼が演じるドラマでも、それを期待してしまうし、視聴率についても毎回のように厳しく評価されます。簡単に言えば、ハードルが上がり切っているんですよね。


だから、彼のイメージにそぐわないような役を演じて、少しでも演技力が下がってしまうと、急に世間から失格の烙印を押されるわけです。安堂ロイドとか、南極大陸とかね。まあ、厳しいこと笑
そもそも、俳優って、みんなそれぞれ、その人のイメージってありますよね。グランメゾン東京の出演者で言えば、沢村一樹とか及川光博だって、彼らなりのイメージがあります。急に、沢村一樹悪の帝王のような役を任されても無理があるだろうし、及川光博だって、いきなり偏屈な探偵のような役を任されても多分無理があると思います。もしかしたら、上手く対応できる可能性もありますが、自分のイメージに合った役以外も完璧にこなせる俳優ってそんなに多くないです。やっぱり、容姿とか声質とかしゃべり方も含め、守備範囲には限界がありますからね。ってか、彼らだって、今回のキムタクの役を与えられたら、多分上手く行かないし、逆にキムタクが彼らの役を与えられても違和感があるでしょう。結局は、適材適所なんです。


例えば、今、フジテレビ「シャーロック」っていう、原作のシャーロック・ホームズの二番煎じでもないような低レベルの作品に主演しているディーン・フジオカですが、全然役にはまってないです。彼のイメージに合ってないんです。まあ、イメージに合っている役が来たとしても、彼の演技力自体が低いっていうのはありますが。多分、5段階で言えば2.5ぐらいの演技を見せてくれています笑
主役は辞めたほうがいいレベルです。ってか、シャーロック・ホームズな役だったら、彼以外にも適任がいたはずです。誰とは言えませんが、もうちょっとベテラン俳優を使った方が良かったと思います。まあ、彼らに断られた上でのキャスティングなら致し方ないですが。


何が言いたいかっていうと、ディーン・フジオカだってこんなに低レベルな演技をしているにもかかわらず、キムタクが批判されるときに比べて、ダメージが小さいってことです。そもそも、求められているハードルが低いんですよね。むしろ、ディーンが好きで、演技力を気にしていない人からすれば、批判対象にもなってないかもしれないです。これは、ディーンだけではなく他のイケメン若手俳優にも言えることですが、最近は低レベルな演技をしていてもほとんど批判されないんですよね。顔だけで人気が出るので。福士蒼汰なんて代表的ですけどね。彼は、ほとんどの役において主役級の演技力は持ってないんですが。


だからこそ、キムタクってだけで、一気にハードルが上がるのは不公平なわけです。逆に言えば、キムタクぐらい固定的なイメージがつくほど流行った俳優は他にいないってことなんですけども。今はキムタクの時代でなくなったからなんでしょうが、あれだけキムタク全盛期の時に持ち上げといて、若手俳優が出てきて人気に陰りが出ると批判する対象になるっていうのは、やっぱり日本人って、芯がブレてますよね。視聴率が悪いと、全部キムタクのせいになったりとかね。彼の演技力は悪くなかったのに、脚本や演出が悪い時もあったはずなんですが。確かに、毎回キムタクが、4.5の演技をしているわけではなく、役によっては3ぐらいの時もあります。でも、さっき言った通り、そんな主役がごまんといるのに、視聴率を取れない原因をキムタクだけに求めるのは、ナンセンスですよね。だったら、他の俳優も同じように批判するべきです。


まあ、なんやかんやで、俺は久しぶりにドラマを観ることにしました。最終回まで、「グランメゾン東京」が、作品としての完成度を同じように保てていけるのなら間違いなく流行る、もしくは、評価が高い作品として残ると思います。それでも流行らなかったら、まあ、世間の目が節穴になっちゃったってことでしょうね。今、このドラマを批判している人はちゃんと見てから判断してください。あと、他のくだらないドラマと見比べてみてください。完成度の違いが分かると思います。あ、一応好き嫌いは別なので、キムタクが好き嫌いってだけで批判するのは、もうやめましょう。純粋に完成度でドラマを判断して下さい。